童謡百人一首|パッケージ上・下巻のデザインの意味は?

「どの季節にする?」


パッケージの絵の制作に入る前、こんな風に聞かれました。
「どの季節にする?」
…たしかに、厳密には一枚の絵なので、そうだと思います。しかし…。
「いや、全部で(いきましょう)……(笑)」
童謡は、日本語の美しさやイントネーションのほかに、日本のこころや情緒も表したのですから、ここはひとつ季節もろとも、全部を閉じ込めたいところでした。

さて、上・下巻のパッケージデザインは…

童謡百人一首は現実的に考えて、カードサイズが実際の百人一首より大きいので、ゲームで百首全部は、並びきらないのです。それで上下巻、50首ずつで発売されます。
パッケージも二種類必要でした。

二種類のデザインを紹介します。

上巻デザイン:大木に守られて、大きく育つ子供たち

大木の木の上で、昔の子供たちと今の子供たちが、童謡を歌っているところです。大木は、日本社会を意味しています。

今の日本社会は、他国のことを気にするばかりで、まるで自分の国に自信がなく、自分の国の資産をも返り見ることがありません。そのため、先人が過去、何十世代と積み上げてきたものの上に、現在の日本社会が成り立っていることを理解できない人もいます。

平和な世の中が、空気のように当たり前すぎ、新しく世の中を作るという気概も薄れているように感じます。世の中を作っているというバトンは、私たちに託されているのにも関わらず、自虐的な思考に侵略されていて活力がありません。

先人も人間ですから、寿命を迎え、今は物を言うこともありません。それを表現するにも、樹齢を重ねた大木は、良いモチーフでした。

大きな器の社会の下で、大きな器の人物は育っていきます。
可能性もある子供たちのために、さらに日本が豊かになるよう、子供たちが将来日本を堂々と打ち出して行けるよう、今、日本の心を歌ってほしいものです。

下巻デザイン:日本の四季と子供たち

海の見える棚田をバックに動物たちと歌っているところです。

日本は排他的経済水域を合わせると、世界6位の面積を誇る国です。豊かな海流と海資源にかこまれて日本という国があります。
そして、陸地では古くから田んぼを作ってきました。古来、米の一粒一粒に神様が宿ると考え、大事に作り、それを刈り取り、脱穀したものに煮炊きし、感謝して頂きました。

水田に水平に水を引く技術は、大変な土木工事。この田を作る技術から、土・石・木を使った建築、計算する数学の力が誕生し、現在の経済大国ニッポンにつながっています。棚田は自然のダムで、田に引く水を生む植林文化は日本独自のものです。木を植え、水を生み、さらに里山文化を育みます。(日本人なら、どうしたら水を生むことをできるか誰でも知っています)

棚田は、れんげ畑の状態から稲刈りまで、四季折々の風景を一目で見ることができるようにしています。

見て、歌って、元気になる 童謡百人一首

あるとき、30代の男性の方は打合せで事務所を訪ねてこられて方がこうおっしゃっていました。

「童謡って良いよねと、みんなで言ってまして。
歌うと、涙が出ることがある。どうしてでしょう?」

実は、童謡は子供たちのものだけではなく、大人にも人間的な心を伝える事ができるのです。

童謡百人一首では、遊びながら、ほっといても全曲歌うようになります。大人には癒し、活力となるように。子供には「もののあわれ」を感じ取れるように。

童謡百人一首は、たくさんの団体からのご支援もいただき、2018年7月1日発売予定です。